薬剤師として仕事復帰しようにも、ブランクがあることで一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
職場を一度離れてしまった理由は人それぞれ。
復帰後は自分にあった働き方をしたいですよね。
今回は、薬剤師の職場復帰、ブランクを埋める勉強法や復帰しやすい勤務先について解説します。
目次
【薬剤師のブランク】まずは働き方を考える
薬剤師として社会復帰を成功させるためには、まずは「働き方」を考えることが大切です。
ブランクを抱えてしまった理由は人それぞれ。
育児だったり、介護だったり、やっと問題が落ち着きそうなタイミングで社会復帰を決めたかと思います。
仮に、ママ薬剤師が職場復帰を考えるとすると、一番気にしなけらばならない問題は「子ども」です。
子どもの年齢によって預けられる時間や環境が異なるので、育児と仕事の両立を考えることが必要。
長い時間働けば沢山稼ぐことが出来ますし、短い時間ではあまり稼げませんが、子育てに専念する時間が増えます。
まずは、あなたが抱える問題と仕事がどの程度両立できるかをしっかり考え、長く続けられる環境で働く必要が有ります。
薬剤師ができる働き方としては以下の3つです。
【薬剤師の働き方】
- 正社員薬剤師
- 派遣薬剤師
- パート・アルバイト
それぞれの働き方にはメリット・デメリットがあるので紹介していきます。
ブランクが気になる!薬剤師の働き方
薬剤師は安定した職業なので、どんな働き方をしてもある程度の収入は得られます。
しかし、それそれの働き方にはメリット・デメリットがあるので知っておくことがとても大切です。
働きながらブランクを埋める!正社員で薬剤師
フルタイムでキャリアを形成しつつ、しっかり働きたいと考えるなら正社員として働くことをおすすめ。
正社員薬剤師として働くなら、年収はアップはもちろんのこと、キャリア形成をしながら働くことが出来ます。
また、正社員として雇われることは『会社の将来を担う』という責任が求められるので、やりがいも感じられます。
一方、正社員として働くにはデメリットもあるので、あなたの希望条件とすり合わせながら決めることが大切です。
正社員として働く薬剤師のメリット
正社員として働く薬剤師のメリットとして以下のことが挙げられます。
正社員として働くメリット
- 安定した収入
- 社会的信用がある
- キャリアアップ・収入アップが出来る
- 転職で有利
正社員として働くと毎月の給料だけでなく、年に2回のボーナスや退職金などが期待できます。
他の働き方と比較しても収入は高め。
福利厚生の面でも、会社独自に用意した住宅手当や401kの制度だったりと、安心して働ける環境づくりがなされています。
安定した収入が毎月あるので、社会的信用度も高く、クレジットカードや住宅ローンの審査も通りやすいです。

さまざまな責任ある仕事を任せられることで、いざという時の転職活動の際にも有利になり、一定の評価を得られることが出来ます。
正社員として働く薬剤師のデメリット
正社員として働く薬剤師のデメリットとして以下のことが挙げられます。
正社員として働くデメリット
- 異動・転勤
- 仕事の量と責任
- 残業
正社員として働くデメリットとして、まずは移動や転勤のリスクがあります。
大手ドラッグストアや調剤薬局の正社員採用では、エリア限定勤務や全国勤務などのコースを選択しなければならない企業も。
全国勤務を選択すれば、転居を伴う異動があるので、移動や転勤をしたくないと考えているなら、採用の時点でしっかりと意志を伝えておく必要が有ります。
また、正社員となれば責任ある仕事が任されるので、負担と感じてしまうことも。
忙しい時期や店舗に配属すると、やはり正社員が一番頼られるので、残業や休日出勤がやむおえない場合もあります。
ブランクがあって少し不安!パート薬剤師
ブランクがあって、フルタイムで働くのは少し不安と言う方におすすめの働き方が「パート薬剤師」です。
パートは会社と直接雇用契約を結びますが、会社と相談のうえで、週1日から働くことが出来ます。
住んでいる地域や業種によって薬剤師の時給相場は変わってきますが、平成28年賃金構造基本統計調査によると、パート薬剤師の全国の平均時給は2,200円ほどとなっています。
パート薬剤師にもメリット・デメリットがあるので、しっかり把握しておきましょう。
パート薬剤師として働く場合のメリット
パート薬剤師として働く場合のメリットは以下の通り。
パート薬剤師として働くメリット
- 労働時間を自由に設定できる
- 異動が無い
- 求人数が多い
パート薬剤師として働く最大の特徴として、労働時間を自由に設定できることが挙げられます。
「週3日勤務」や「時短勤務」は、特に多くのママ薬剤師の理想の働き方。
滅多なことが無い限り、異動も無いので長く働くことが出来ます。
また、正社員と比較すると求人数も多いので、自分が住んでいる家の近くの薬局に勤務するなどすれば、通勤時間に時間が取られることがありません。
パート薬剤師として働く場合のデメリット
パート薬剤師として働く場合のメリットは以下の通り。
パート薬剤師として働くデメリット
- スキルアップ・キャリアアップは難しい
- 収入が少ない
- 福利厚生や有休などの取得に不利
正社員で働く薬剤師と比較すると、給与が安定しないことや賞与がないことが最大のデメリットとなります。
また、難しい仕事を任されてスキルアップをする機会は少ないこともパート薬剤師のデメリットとして挙げられます。
福利厚生制度の健康診断などがパートに義務づけられていないことから、勤務先によっては実施されないところもあるので思うように利用できないケースもあります。
ブランクは研修でカバー!派遣薬剤師
派遣薬剤師は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の薬局等で働きます。
派遣はパートに比べて時給が高く、働く日数を自由に決めることが出来るため、掛け持ちすれば正社員薬剤師の年収を超える稼ぎを得ることが出来ます。
しかし、派遣薬剤師は契約期間が終わったら同じ職場では働けないシステムとなっているので、職場が変わるたびに仕事の流れを一から覚える必要が有ります。
派遣薬剤師として働く場合のメリット
派遣薬剤師として働く場合のメリットは以下の通りです。
派遣薬剤師として働くメリット
- 働く時間や期間、場所が選べて時給が良い
- 派遣会社の担当者に相談できる
- スキルアップの福利厚生がある
派遣薬剤師には、自分の希望する時間や期間又は場所で働けるというメリットがあります。
契約以外の仕事は基本的に発生しないので、残業もよほどなことない限りはすること無く、高額派遣になれば時給が4000円近くになることもざら。
また、派遣薬剤師の最大のメリットとして、派遣会社の担当者が希望をしっかりと聞きながら紹介してくれるので、入職後のミスマッチを抑えることができます。
派遣先で困ったことや心配ごとがあっても、派遣会社の担当者に相談すれば、トラブルを未然に防ぐことができるので、安心して働く子が出来ますよ。
また、仕事復帰に向けてゆっくり身体とメンタルを仕事モードにならしていくのも一つの手。
短期や単発派遣で働くことで、社会復帰の第一歩を無理なく始めることが出来ます。

福利厚生は勤務先では無く、派遣会社のサービスを受けます。
派遣会社の中には様々なスキルが学べるeラーニングや動画などの独自コンテンツを用意しているので、ブランクが心配という方も安心して仕事を始めることが可能です。
以下は、ブランクのある方でも安心して学べる独自コンテンツを用意している派遣会社です。
ファルマスタッフ
『ファルマスタッフ』は、日本調剤が運営している人材派遣会社です。
ファルマスタッフでは、入職時導入研修およびキャリア支援研修の2つの研修を実施しています。
はじめて派遣就業する方や新しい勤務先にかわる方向けに、派遣JOBガイドを使用した入職前学習を実施。
また、1年ごとに週所定労働時間に応じた、実務知識から薬剤師に必要な法律や保険制度まで幅広いジャンルをドリルと豊富な資料でe-Learning学習をしています。
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【働き方を変えたい】ファルマスタッフの評判と口コミ・求人【利用した感想】
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お仕事ラボ
『お仕事ラボ』は、アイセイ薬局が運営する人材派遣会社です。
お仕事ラボは、派遣で働く薬剤師向けに、いつでもどこでも動画をながらスキルアップできる『MPラーニング』を提供しています。
MPラーニングとは、対人接遇研修、医療や栄養分野、薬事関連法規と広範囲の分野を網羅した動画教材コンテンツです。
動画教材コンテンツの監修は大学教授や専門家が行っているので、要点がしっかりとまとまっており、簡単に知識を増やすことが可能。
MPラーニングの教材コンテンツの監修は大学教授や専門家が行っています。
講義内容は要点がしっかりとまとまっており、簡単に知識を増やすことが出来ました。
対人接遇研修、医療や栄養分野、薬事関連法規と広範囲の分野を網羅しているので、とても実践的な研修内容となっています。
研修認定薬剤師の受講シールも取得可能です。
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【逆指名制度】お仕事ラボの評判や口コミは?
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ヤクジョブ
クラシスが運営するのヤクジョブは、派遣薬剤師の求人以外にも正社員やパートも取り扱う、薬剤師転職エージェントです。
ヤクジョブに薬剤師免許の写しを添付して会員登録すると、マナーや接遇、過誤防止、調剤実務のポイントなどが学べる「保険薬局 業務テキスト」を無料でもらえます。
派遣薬剤師として働く場合のデメリット
派遣薬剤師として働く場合のデメリットは以下の通り。
派遣薬剤師として働くデメリット
- キャリアアップが難しい
- 雇用が安定しない
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収入が安定しない
派遣薬剤師として働くと、任される仕事の範囲が明確となる一方で、それ以外の仕事は契約外となり、責任のある仕事を任せてもらえないことがあります。
例えば、派遣先の薬局業務では投薬のみとなるケースもあるので、なかなかモチベーションを維持しながら働くことは難しいと言えます。
また、同じ薬局で働き続けられる期間が法律で定められており、最大で3年となっている事から、雇用や収入が安定しない可能性があるので覚えていたほうが良いです。
ブランクを乗り越えて働く!ママ薬剤師が仕事復帰するメリット
子育てを理由に、専業主婦として頑張っていた女性が「仕事復帰したい!」と考える理由は何か?
ここでは、ママ薬剤師が仕事復帰するメリットを挙げていきます。
世帯収入の増加
ママ薬剤師が仕事復帰する大きなメリットは、世帯収入が増えることです。
世帯収入が増えることで、将来の貯蓄はもちろんの事、子どもに習い事をさせる余裕が生まれます。
日常の生活でも、子どもに食べる食材に気を使ったり、家事を楽にするための家電を揃えることが余裕で出来ますよ。


家事はなるべく家電に任せているので、共働きでもあまり大変だと思ったことが無いです。
▼家事が劇的に楽になるおススメ家電▼
これだけ家電を使うと、電気代が気になりますよね。
わが家は電気会社を変えたところ、年間で2万円程度(4人家族で)安くなりました。
加入時はいろいろ電気会社を調べたのですが、最安値は『エルピオ電気』になります。
エルピオでんきとは、50年以上ガスの供給を行なってきたエルピオから誕生した電力供給を行う会社です。
聞き馴染みのない方も多いかもしれませんが、このエルピオでんきは価格.comの値引額ランキングで1位を獲得!電気代をとっても節約できると今注目を集めている企業です。
引用>>>太陽光発電メリット・デメリット
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社会と繋がる
専業主婦で子育てに専念していると、社会とのつながりは近所の公園などになってしまい、仕事での社会的つながりは少なくなってしまいます。
子どもを預けて働くことで、久しぶりに自分の時間を過ごすことが可能。
職場の人間関係を通して視野が広がるので、新たな気づきが得られます。
生活にメリハリが生まれる
仕事に復帰をすると新しい人間関係が生まれるので、家族以外の人と関わる刺激が生まれます。
家事というだれからも褒められないルーティーン作業から、頑張った分が評価される張り合いのある毎日になることで、生活にメリハリが生まれます。
また、家事を限られた時間内でやりくりしなければならないので、毎日は忙しいけれど充実した日々を過ごすことが出来ることがメリットの一つです。
ママ薬剤師が仕事復帰でやっておきたい準備
しばらく育児に専念していた女性が仕事復帰したい!と考えても、いざ行動を起こそうとするときに起こる不安ってあると思います。
それは、『子ども』と『仕事に対する自信』。
ここからは、その2つの不安に対する解説策を説明していきます。
子ども
子どもを預けての仕事復帰はとても不安を感じるかと思います。


まずは、保育園等の預け先を決める前に、1日保育などを利用して様子を見てみるのはどうでしょうか?
わが家も保育園に入園させる前はとても不安でしたが、様子を見るため1日保育を利用しました。


また、子どもが小さいと、病気などで会社を休まなければならない事態は必ず発生します。
しかし、ちゃんと対策すれば大丈夫です。
薬剤師に特化した人材紹介会社に状況を説明したうえで仕事を探せば、あなたの条件にマッチした職場を紹介してくれます。
それ以外にも、両親やファミサポなど、もしものときに頼れる存在を確保しておけば完璧です。
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薬剤師転職エージェントを徹底比較【転職サイトをランキングで解説】
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>>>薬剤師転職エージェントを徹底比較【転職サイトをランキングで解説】
仕事に対する自信
薬剤師資格を持っているということは、今は専業主婦でも、一度は社会に出て働いた経験を持っている方は多いはず。
しかし、長いこと働くことから離れていると、仕事に対する自信をだんだんと失ってしまいます。
「ブランク可」の求人や、人材紹介会社に状況を説明したうえで仕事を探せば、相手企業も最初から即戦力としてバリバリ働いてくれることは望んでいませんが、社会人として職場復帰に向けた準備も大切かと思います。
薬剤師として働き続けるには、自ら学んでいく姿勢がとても大切ですよね。
薬剤師として職場復帰する方向けのおすすめ本を紹介します。
デキる薬剤師をつくる現場の教科書
薬剤師として働く上で、知っておくべき知識が分かりやすくまとめられている本です。
学校や国家試験では学べない、現場ならではの内容が網羅的に説明されています。
現場で働く薬剤師として、当たり前のことが書かれており、ベテラン薬剤師なら少し物足りない内容となってしまうかも・・・。
しかし、ブランク感じて心配・・・。もう一度復習して職場復帰したい!と考えるあなたには1番のおすすめ本となっています。
薬剤師の職種関係なく、薬剤師なら1度は読んでおきたい内容となっています。
薬局で使える実践薬学
日経ドラッグインフォメーションの情報サイト「薬局にソクラテスがやってきた」という人気コラムを連載の山本 雄一郎先生が書いた本です。
本書は、その内容を大幅加筆した内容。
医師の処方意図や変更理由の考え方や、併用禁忌、薬の使い分けの考え方など、普段疑問に思うような事柄を会話形式でわかりやすく伝えています。
かなり内容が濃い!けど、読みやすいです!
今日の治療薬
薬剤師なら知らない人はいない!
辞書的存在として、疑問に思う調べたい薬が全部載っています。
ネットでも簡単に薬を調べることも出来ますが、現場で疑問に思った薬の情報スピードや手軽さはまだまだ紙には勝てません。
多くの薬剤師が毎年購入する定番本です。
ブランクで仕事復帰に自信がない!それでもOKな求人は?
様々な理由で仕事を1度離脱してしまうと、どんな業種についてもゼロから始めることとなります。
その点、薬剤師なら仕事の流れや、要領などを理解して始められるので、早い段階で仕事に適応することが可能。
最近では、「ブランク可」や「ブランクOK」などの求人があるので、そのような求人を見つけたらブランクを気にせずどんどん応募してしまいましょう!
MRなどの仕事はブランクを抱えると復帰しずらい職業ですが、ドラッグストアや調剤薬局なら探せば簡単に見つかります。
ドラッグストア
ドラッグストアであれば、未経験やブランクがあっても働ける職場はたくさんあります。
なぜなら、ドラッグストア業界では出店ラッシュが続いており、まだまだ薬剤師不足だからです。
OTCを担当すれば、医薬品の販売だけでなくレジ打ちや品出しの業務を行うため、未経験やブランクを感じる方でも気軽に仕事を始めることが出来ます。
調剤薬局
調剤薬局も薬剤師不足が続いているので、ブランクがある方でも求人を簡単に見つけることが出来ます。
調剤薬局の求人は調剤経験が半年でもあれば、ブランクがあっても問題ありません。
年齢もあまり関係ないので、事前に調剤業務の復習をするなどの対策を行えば、自信を持って職場復帰をすることが出来ます。
病院
病院での「ブランク可」の求人は調剤薬局やドラッグストアに比べると少ないです。
なぜなら、即戦力を求められるからですね。
病院業務は少ない人数の薬剤師で回しているところが多く、ブランクを抱える人にはじめらから業務を教える暇がありません。
病院薬剤師は、他の業種と比較すると時給は低くなりなりがちですが、専門的な経験が積めるのでやりがいを感じることが出来ます。
職場復帰の目的を見極めながら、しっかりと考える必要が有ります。
【最後に】薬剤師であれば多少ブランクがあっても問題ない
病院や企業などのこだわりが無ければ、多少ブランクがあっても薬剤師なら高時給で仕事復帰することが可能です。
とくに、ドラッグストアや調剤薬局はまだまだ出店ラッシュが続いているので、「ブランク可」の求人を見つけやすいです。
求人欄に「ブランク可」と書いていなくても、ある程度の経験があれば問題なく雇ってくれます。


ハローワークに行くことや求人を探すのが手間と感じるなら、人材紹介会社があなたに合った条件で働ける求人を紹介してくれます。
希少な求人を無料で優先的に紹介してくれるので、効率よく仕事を探したいなら一度利用することをおすすめします。
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