薬剤師の将来はどうなっているでしょうか?
薬剤師が市場に溢れ、就職しづらくなると言われ続けて10年以上経ちました。
しかし、いまだに現場では人手不足を感じています。
わたしが調剤薬局で働いていた数年前でも、店舗の慢性的な人手不足で希望休もままならず、心と体を消耗しながら働いていました。
この記事では、「薬剤師の10年後はどのようになっているか」を、薬剤師としての考えを書いています。
記事を読み終えた頃には、 薬剤師の将来や未来がどのようになっているかがわかります。
また、来る将来や未来に向けて、私たち薬剤師がどのような準備が必要なのかも理解できるようになっていますので、是非読んでいただけたらと思います。
目次
【10年後の薬剤師の将来】未来の薬剤師は13万人が余る?
薬剤師は市場に溢れると言われ続け10年以上が経過しましたね。
しがし、いまだにそのような実感は無く、むしろ人手不足ややることが増えて忙しくなったように感じます。
薬剤師の業務内容をみてみても、いままでは薬局の調剤室で処方箋通りに薬を出していればよかったのですが、対人スキルが必要とされる業務が増えてきました。
さらに、2016年度の診療報酬改定で導入された「かかりつけ薬剤師」があります。
患者さんによる薬剤師の指名や、休みの日や夜中でも電話で相談を受けるので、薬剤師の負担は増す一方。
薬局で働くサラリーマン薬剤師は給料を上げるために、かかりつけ薬剤師の指名数はもちろん、店への貢献度や売り上げも気にしなければいけません。

わたしも薬剤師として調剤やドラッグストアの現場で働いていた頃は、飽和感は全く無く常に人手不足のような常態で、毎日忙しい日々を過ごしていました。
果たして、薬剤師における10年後の未来や将来はどのようになっているのでしょうか?
厚生労働省の調査によると2028年には必要とされる薬剤師28万人に対して薬剤師の数が約44万人になると予想されています。
下の表がその資料です。

つまり、2028年には13万人以上(無職者を含まない)の薬剤師が市場に溢れることとなってしまうという発表です。
この検討会資料を見て、薬剤師が供給過多になるという情報を知ったときはとても驚きました。
これから薬剤師としてして働いていくことに不安になり、違う業種に転職したほうがいいかなどを悩む人もいるかと思います。
しかし、薬剤師が市場に溢れて困るということは無いのではと考えています。
理由は以下の記事に書きました。
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薬剤師は飽和してしまうのか?転職した薬剤師が真剣に考えてみた
続きを見る
>>>薬剤師は飽和してしまうのか?転職した薬剤師が真剣に考えてみた
また、薬剤師という職業はそう簡単に無くならないとも考えています。
近年のAIの発達によって将来的に無くなる職業が巷で騒がれていますよね。
オクスフォード大の研究レポートでは、AIの普及で消える職業を具体的に示しており、『薬剤師』はAIで無くなる職業で649位。
『薬剤師』という職業がAIを理由に消えるリスクは1%となっています。
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薬剤師の仕事はAIに奪われないのか?【存在意義の明白化】
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>>>薬剤師の仕事はAIに奪われないのか?【存在意義の明白化】


しかし、いずれくる薬剤師の需要減に、私たち薬剤師はどのように行動したら働き続けられるかを真剣に考えてみました。
【未来・将来の10年後】薬剤師が13万人余っても働き続けるために


このままだと、薬剤師の供給過多により、いずれは安易な転職ができない時代となります。
2028年にやってくる「薬剤師供給過多」問題を薬剤師として生き残る為にはどのようにすればいいか真剣に考えてみました。
中には、今勤めている会社ではある程度の役職が付き、このまま定年まで働けば逃げ切れるという人もいるかと思います。
果たしてそう言い切れるでしょうか?
会社が買収されたら?リストラされたら?降格されたら?法律が変わったら?
一発で今の立場を失う可能性があります。
そのためにも、備えておくのが大切です。 結論として申し上げると、「必要とされる薬剤師」になるということです。
薬剤師が未来・将来の10年後にわたり「必要とされる薬剤師」とは?


一昔前までの薬剤師は、医師の処方箋どおりに薬を出してれば良い時代でした。
ネットの世界では「袋詰め師」なんて言葉で揶揄されたりしています。
必要とされる薬剤師とは、その時代に求められる薬剤師になるということです。
これからの時代は、「かかりつけ薬剤師」、「在宅医療」、「薬剤師×○○」という3つの言葉がキーワードとなります。
【薬剤師が生き残るための3つのキーワード】
- かかりつけ薬剤師
- 在宅医療
- 薬剤師×○○
「かかりつけ薬剤師」として必要とされる薬剤師になる
必要とされる薬剤師になるには、かかりつけ薬剤師として能力を伸ばすということです。
ジェネリック医薬品のように数年後には、「かかりつけ薬剤師」という考えが患者さんにも浸透すると思います。
患者さんが病院から処方箋をもらい、そのまま門前の薬局に持っていくという流れから、いつもの薬剤師からくすりをもらうという流れに時代が変化していくことでしょう。
会社も株主のために利益を上げなければなりません。「地域支援体制加算」が新設されてからは点数が欲しいはずです。
そこで、かかりつけ薬剤師として営業活動が出来る薬剤師になれば、それは市場価値のある薬剤師となります。
「在宅医療」ができる薬剤師になる
地域支援体制加算の在宅実績要件の引き上げにより、通常の薬剤管理指導料の約10倍程の評価がされているのが在宅医療関連の加算項目です。
それだけ点数が高ければ、会社側も在宅医療が出来る薬剤師を求めます。
在宅医療というのは、患者さんが病院から貰った処方箋を持って来局し、そして一連の調剤業務を行うといったものとは違い、決まった一連の動作がありません。
また、門前薬局、面受け薬局のように立地という優位性もないので、在宅サービスの質が悪ければいつでも切られてしまうという自由競争の世界です。
そのような中、医師、患者さん、その家族などとコミュニケーションが取れ、信頼出来る薬剤師になるということは、市場価値のある薬剤師になるということになります。
職業の掛け合わせ『薬剤師×○○』
薬剤師として働き続けるには「必要とされる薬剤師」になることが大切です。
薬剤師としての価値が高まれば、より高い年収が得られるだけでなく、働き方の選択肢が広がります。
事実、薬剤師としての知識を得る勉強も大切ですが、みんなやってることなので、差別化になっていないと思うのが個人的な感想。
つまり、薬剤師として飛びぬけたスキルを持たなくても、複数のスキルがあれば差別化になるとの考えです。
薬剤師なら薬知識をもっているのは当たり前。
では「薬剤師」×「英語」なら・・・。
「薬剤師」×「プログラミング」ならもっと数も減っていきます。
このブログ『ファーマリーチ』も運営歴が1年となりました。
ブログは趣味で始めたのですが、なんだかんだで人に読まれるブログになるにはいろいろ勉強する必要が有り、いまでは自社のECサイト運営に口を出すまでになりました。
2つのスキルを掛け合わせることでチャンスは2倍になります。
会社側もは付加価値が高い薬剤師として評価してくれますよ。
まとめ
いずれ薬剤師の供給過多時代は来ます。
10年後なのか20年後なのかはだれにもわかりません。
今までのような処方箋通りに薬を調剤するという受け身の時代は終わり、自らが積極的に動いて「必要とされる薬剤師」にならなければいけません。
市場価値の高い薬剤師は転職の際にも有利なので、将来・未来にわたり薬剤師として働くためには、日々精進していく必要が有ります。
薬剤師としての経験・スキルを活かしながら、新しいジャンルに挑戦する。
新しいジャンルに挑戦しなくても、今自分が好きなことを掛け合わせれば選択肢が広がっていくはずです。
この記事が、少しでも薬剤師としての働き方に参考になれば良いなと思います。
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