「そんなの常識だよ!」
「あの人は常識が無い」
「常識」という言葉を使うと人を簡単に説得出来るので、とても便利な言葉だと思いませんか?
言われた側の立場になって考えても、なんとなく納得して黙り込んでしまいます。
しかし、わたしは「常識」という言葉はあまり多用したくないと考えています。
特に、職場での「昔からそうやってきた」という共通認識は、うまくいっていないケースではとても危険な考えだと思っています。
この記事では「常識」について詳しく説明しています。
最後まで読めば、今あなたの抱えている問題についても改善できるヒントになります。
ぜひ最後まで読んでみてください。
「常識」の意味
辞書などで「常識」の意味を調べると以下のような意味になっています。
健全な一般人が共通に持っている、または持つべき、普通の知識や思慮分別。
ふわっとして分かりづらいですが、要するに「みんなが共通に思っている事」という意味ですね。
常識的な意味での「常識」がまさしくこれです。
しかし、一方で「あの人は非常識」という使い方もあります。
この使い方だと「ふるまい」を共有することを求めているので、勝手に期待したほうが間違っている可能性があります。
「ふるまい」という意味だと、話したい内容がちょっと違ってくるので、ここでは常識的な意味での「常識」をメインに話を進めていきます。
昔の常識は今の非常識
「昔の常識は今の非常識」という言葉があります。その逆もしかりです。
つまり、現在非常識と思われている事柄についても、将来的には常識と認識される可能性があるということです。
第一「品行を欠く」小説を好む者は決して正人佳士(立派な人間)ではない。
第二「閨門を敗る」小説を好む婦女は醜聞が多いか、労咳(肺結核)で死ぬ。
第三「子弟を害す」親の小説を盗み読む子供は破滅するか、早死にする。
第四「悪疾多し」小説を好んで読む者は悪い病気を持っている人が多い。
「小説ヲ蔵スルノ四害」中村敬宇(『東京新報』第1號)引用元>>>「cakes」
文明開化まもない日本では、小説を読むと病気になってすぐ〇んでしまうとされていました。
つまり、「小説を読むことは有害だ」という世の中の認識がありました。
現代の日本では、小説などの読書をすることは教育に良いとされていますよね。
幼児教育においても、小さいころからたくさんの本を読むことが推奨されています。
しかし、教育に良いとされている「読書」も、スマホの普及で大人も子供も気軽に動画など見れるようになり、本を読む人口が減ってきていることは、みなさんご存じの通りです。
特にYoutubeなどの動画ばかり見ている子供に対して、「動画ばかり見るな!」「本を読め!」と言いたくなってしまいます。
なんとなく、Youtubeは子供にとって有害な感じがするから。
「・・・・・。」
あれ?文明開化間もない日本の考え方と同じです。
はたして、本当にYoutubeは有害なのでしょうか?
ここに、ドイツの心理学者へルマン・エビングハウスが提唱している「忘却理論」というものがあります。
人は文字を記憶しても、その20分後には42%を忘れてしまう。
さらに1時間後には56%、1日後には74%を忘れる。
一方で動画は文字に比べて2倍、人間の記憶にとどまり続けるといデータがあります。
つまり、学習においては動画の方が文章に比べて効率的だということです。
わたしが集中したい時や静かにしてもらいたい時は、3歳になる自分の子供にYoutubeを見せることがあります。
なぜかYoutubeのことを「ウッキッキー」と呼ぶのですが、簡単な足し算やABCの歌は「ウッキッキー」で覚えたと言っていたのでビックリした経験があります。
よって、Youtubeは一概にも有害とは言えないということが分かります。
このような学習効果から、将来的にはYouteubeなどの動画での学習がメインとなるかもしれませんね。
今は非常識と認識されている事柄については、将来的に常識と認識されることがあるかもしれないということです。
よく言われる「思考停止」とは?
よく言われる「思考停止」とはどのような事をいうのでしょうか?
次のような言葉をよく使う方は思考停止になっている可能性があります。
- 空気を読め
- ~であるべき
- そんなの無理
- みんなそうやっている
- 昔からそうやってきた
- しょうがない
物事を決め付けたような言い方をすると、考える必要が無いので楽に生きていけます。
物事をいちいち考えて行動したら頭がパンクしてしまうからですね。
普段はそれでいいのですが、物事がうまくいっていないときに思考停止になってしまうと、いつまで経っても問題は解決しません。
うまくいっていない時だからこそ、自分の頭で考えて行動に移さなければいけないと思いませんか?
今までの常識が、この先ずっと常識だとは限りません。
問題解決の方法が分からなければ、恥ずかしがらないでどんどん質問しましょう。
年齢を重ねれば重ねるほど、質問することが恥ずかしいと思ってしまう傾向にあります。
常識通りに行動したら成功しない
「成功」とは、なにも企業してお金持ちになることだけではありません。
アメリカの若者に人気のあるサイト「Elite Daily」で紹介されていた「成功の形」に関する記事を紹介します。
- 自分のために人生を歩んでいる
- 経験のないことにチャレンジしている
- 礼儀・礼節をわきまえている
- 我を忘れて没頭できることがある
- 人に感謝されることが増えた
- 誰かを怒らせてしまう(自分の意見をしっかり言えるという意味)
- 毎日ワクワクしている
- 自分の価値基準をしっかり持っている
翻訳>>>TABI LABO
あなたはなぜ、今の仕事をしていますか?
仕事を第一に考えて、嫌な上司にへつらい、
遅れず、サボらず、ミスもせず、
毎日律義に定時に会社へ通い、残業をし、
ひどいスケジュールをこなし、
夏休みは数日・・・。
そんな生活を10年20年余り続けて、
気が付けばもう若くない。
そこまでやっても蓄えられる預金残高が
1千・・2千万というお金
きれいごとは無しで答えると、ほとんどの人が「生活のため、お金のため」となると思います。
「会社のために仕事をする」、「仕事優先」、「失敗はいけない事」、あたりが社会の常識となっています。
成功者は非常識と言われ、その特質として人がやりたがらない事や、反対されることをやりたがるそうです。
つまり、非常識な方が成功しやすいということです。
金銭的、精神的にも豊かになりたければ、一度常識を疑いましょう。
しかし、非常識に成功している人達は、礼儀・礼節をわきまえるという点は以外ですよね。
常識をわきまえた上であえて外しているようなので、人物的にはむしろ極めて常識的であることが多いようです。
【最後に】思考停止人間にならないように
「常識」という言葉には、人を簡単に説得できるという反面、思考停止になっている可能性があるということをお伝えしました。
「常識」を疑うことで考える力が付きます。しかし、すべてを疑い続けると・・・当然、疲れます。
「なるべく自分で決断する」という事を意識すれば、無意識で常識を疑うことが出来るのでおすすめの考え方です。
P.S.
常識を疑うことは、勇気がいることかもしれません。
しかし、慣れてくると非常識が常識に変わります。