周りの人から「あなたは適当な人」と言われた場合、どのような感情を持ちますか?
「適当な人」と聞くと、「いい加減、やることが雑、周りに迷惑をかける」ような人をイメージすると思います。
なので、だれでも「適当な人」といわれると、気持ちが沈んでしまいます。
しかし、わたしは周りから「適当な人」と言われるとちょっとうれしくなってしまいうのです。
なぜなら、「適当」という言葉には2種類あって、もう一つの意味の「ほどよく当てはまること」を指して言われているのだと理解しているからです。
適当に生きるということは、実はあなたにとても大切なことだと考えています。
この記事では、だらしなく適当に生きるという事では無く、低ストレスで仕事を効率的に進めることの良さについて詳しく説明します。
「適当」の意味
辞書などで「適当」の意味を調べると以下のような意味になっています。
- ある状態や目的などに、ほどよく当てはまること
- 分量、程度などがほどよいこと。また、そのさま
- その場に合わせて要領よくやること
- いい加減
「ほどよく当てはまる」と「程度などがほどよい」の意味はほぼ同じですが、「いい加減」という言葉は全く逆の意味になっています。
「適当」という言葉はほとんどの場合「いい加減」という意味で使われてしまいますよね。
なので、「適当」という言葉を「いい加減」という意味で使うなら、「テキトー」のほうがしっくりくる使い方です。
「テキトー」とカタカナで表現すると、「いい加減で、なんとなくでいいよ」というイメージになり、「適当」と漢字で表すよりもものすごく雑な感じが伝わってくる印象ですよね。
例えば、「適当にやるよ」と「テキトーにやるよ」だとイメージがだいぶ変わってきます。
カタカナで「テキトー」と表現すると、視覚的に表現した言葉となります。漫画などで使われることが多い表現ですよね。
なので、「要領よく・うまいぐあいに」という意味を表したい場合は「適当」、「雑に、どうでもいいよ」という意味を表したい場合は「テキトー」を使うのが良いと思います。
仕事に当てはめて考えたい「適当」という言葉
人は無理した状態で頑張りすぎると、いつかメンタルや体に悪影響を及ぼしてしまいます。
わたしの場合、細かい性格が災いしてメンタルを壊しかけた経験があります。
しかし、メンタルが壊れる寸前で「適当に生きる事は良い事」だと知り、心の安定を維持出来るようになりました。
心を安定させるという情緒不安定の要因を取り除くことによって、高いパフォーマンスが維持出来ることは研究結果で示されています。
(参考論文:楽観性はどのように仕事のパフォーマンス向上に寄与するか?)
良い意味での「適当」は、仕事を効率よく行うために必要なものです。
100%を目指しすぎて心が疲れている、仕事に対して真剣に取り組んでいるのに効率が悪い、いつも何かに追われているという方は、「適当」という言葉を理解することによって解決できるかもしれません。
以下に、わたしが実践している「仕事を適当に行うための4つの行動」として紹介します。
全ての仕事に100%を求めない
わたしは医薬品を扱う仕事をしているので、ミスが絶対あってはならない仕事をしています。
しかし、そのような仕事にも100%を求められる業務とそうではない業務があります。
まずは、自分の業務内容を見直して優先順位を考えましょう。
仕事に100%を求める人はプロセスにもこだわってしまう傾向にあるので、結果に重点を置き仕事をしましょう。
優先度が低い仕事は適度に力を抜き、優先度の高い仕事にエネルギーを注ぐことだけを考えると心が少し楽になります。
最初から100%を目指さない
アメリカの健康情報サイト「Peaceful Dumpling」のCara Danielle Brown氏は、仕事に取り組む際の考え方として「最初から完璧な仕事をしなくていい」と言っています。
仕事の完璧さは後で追求すればいいのです。
また、ストレスを生むのは仕事そのものではなく、「仕事をしなければいけない、うまくやらなければいけない」という考えがストレスになっているとも言っています。
最初から100%を目指すと、全体像が見渡せなくなったり、1つの方法に固執して効率が悪くなるというケースもあります。
人にお願いする
あなたは人にお願いすることを悪いことだと思っていませんか?
お願いすることが相手に迷惑をかけることになり、悪いことだと考えてしまう。
実は、そうでもないのです。
逆の立場になって考えてみましょう。
過去に人からお願いされて、頼られたことがうれしかった事ってありませんか?
そうなのです。意外と人から頼られることって悪い事ではないのです。
人にお願いを出来ない人は、色々なことを一人で抱え込みます。
しかし、お願いの仕方にも方法があります。
「頼る時も、断られた時も明るく反応する」と言うことです。
明るく対応することにより、お願いされる側にもストレスなく断ることが出来ます。
断られたからと言って、自分の評価が下がったり価値下がったりするわけではありません。
休憩時間や休日は仕事のことを忘れる
休憩時間、帰宅後や、休日になっても、仕事のことを考えてしまう人が一定多数います。
特に、不安や心配に思っている事柄がある場合、余計に考え込んでしまいます。
多分解決しないと思います。なので、考えるだけ時間の無駄です。
しっかりとメンタルや体を休めることは仕事をする上でとても必要なことです。
気持ちを切り替えることで、集中して仕事に取り組むことができます。
根性論は役に立たない
とにかく頑張れ!
仕事に夢中になれ!
仕事に熱意を持て!
根性論だけのアドバイスをしてくる人は注意が必要です。
なぜなら、結果が出ない方向で努力させられていることが多々あるからです。
正しい情報がないと、闇雲に頑張っても結果は出ないと思いませんか?
ここに、根性論で仕事をすると成功する確率がぐっと下がってしまうというデータがあります。
米Standishグループの北米企業への2000年の調査によると、IT関連のプロジェクトの成功率は28%に過ぎない。失敗してプロジェクトが完結しなかったケースは23%。遅延、コスト超過、スコープ未完による低品質などの部分的失敗は49%だった。
参考元>>>ITmedia「根性論で失敗する日本のプロジェクト、MS Projectの解決策は?」
熱意などの根性論だけだと、どうしても理想が高くなってしまいます。
そしてある時、うまくいかないことがあるだけでストレスに感じ、理想と現実のギャップにやられ現実のストレスに弱くなってしまう。
熱意があっても問題を解決する能力が無ければ心が折れ挫折してしまいます。
仕事だと割り切ることで、効率や向き不向きを見定めながら働いた方が断然成長し続けることが出来ます。
最初はつまらなくて熱意を持てなかった仕事が、徐々に自分に合ったものになっていくのです。
「会社が自分に何を与えてくれるのか?」
自分の成長を感じながら仕事をすれば、必然と長く仕事を続けられます。
【最後に】適当は人生を豊かにする
「適当」という言葉には2つの意味があるとお伝えしました。
だらしないという意味ではない方の、良い意味の方の「適当」さを仕事に応用させると、効率的かつ低ストレスで仕事を進めることが出来ます。
しかし、適当に仕事をすることはすごく難しいです(笑)。いままでの習慣を捨てなければいけないから。
意識して続けることによって、何かしらの変化が出てくるはずです。
P.S.
今日も素晴らしい人生を送れることを願っています。