薬剤師について

薬剤師の仕事はAIに奪われないのか?【存在意義の明白化】

薬剤師の仕事ってAIに取って代わられてしまうの?

 

このような疑問を解決できる記事を書きました。

 

この記事を書いている私は

ドラッグストア、調剤薬局、製薬メーカーなど様々な職場を経験したことのある薬剤師です。

ブログにて薬剤師に関する情報発信を行っています。

 

将来薬剤師の仕事はAIに奪われてしまうのでしょうか?

現在、わたしは薬剤師という仕事をしています。

近年のAIの発達によって将来的には仕事をAIに奪われてしまうのではないかと不安になった時期が少しありました。

しかし、AIに関する論文や本を読んでいると薬剤師の仕事はAIに奪われないので不安になる必要がない。

むしろAIは薬剤師の存在意義をより明白化してくれるという考えに至りました。

 

そこで今回は、薬剤師の仕事がAIに仕事を奪われない理由について解説した記事を書きました

 

この記事では今後の求められる薬剤師像という観点からお伝えできればと思います。

薬剤師の仕事はAIに仕事を奪われない

最近ではAIやディープラーニングという単語をテレビや新聞などでよく聞きくようになりましたね。

コンピュータの発達と低コスト化によって、ビッグデータを簡単に扱えるようになりました。

最近ではオクスフォード大の研究レポートで、『AIやロボットによって仕事なくなってしまう可能性が高い職業100』が発表されたりと、いろいろ物議をかもしだしています。

個人でも人工知能を扱える時代になっていますね。

薬剤師の仕事は、一般医薬品の販売や在宅医療、医薬品製造管理者などいろんな仕事がありますが、薬剤師の仕事はAIに奪われてしまうのでしょうか?

結論から言うと、薬剤師の仕事はAIに奪われないと考えています。

調剤業務に従事している薬剤師が多いとの理由から、ここでは調剤業務の観点から薬剤師の仕事は奪われない理由の話を進めていきます。

 

薬剤師は薬学の知識を患者さんの治療のために活用する仕事

薬剤師の仕事がAIに仕事を奪われない理由の一つに、薬剤師の業務として調剤及び調剤時の服薬指導や情報提供、OTC医薬品に関する相談対応が含まれることがあげられます。

薬剤師法の第1条に「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」と定められているからですね。

薬剤師は医師と患者さんをつなぐ存在。

薬剤師の基本的な調剤の仕事内容は、「医師の書いた処方箋にもとづいて薬を調合し、患者さんに処方箋通り調合した薬の説明をする。その薬の説明した記録を残す。」という流れです。

この一連の業務の中には、薬の重複投与や相互作用、医師への処方提案や、患者さんの悩みを聞き出して症状改善の適切なアドバイス等の対人業務が含まれてます。

近年では対人業務に向けた、人間の感情を認識できるAIの開発が盛んですが、感情認識AIも危険性を危惧する専門家も現れています。

感情言語科学の研究者であるリチャード・ファース・ゴッドビーヒー博士は、以下のように述べています。

人間の感情を理解するには単なる「表情」を検出して判断するだけでは不十分で、周りの状況やその人が置かれた状況、それまでの経緯などありとあらゆる情報を読み解く必要がある。

「拳を振り上げた人」を見たAIが感情を読み取ろうとする場合には、その人をとりまく様々な要因を考慮してその「コンテキスト」を正しく判断する必要があるというわけです。そして、そのような周辺事情のすべてをデータベース化することは極めて困難であり、機械学習などを使った表情の分析では人間の感情を正しく認識させることは至難の業だといえる。

 

現時点では、AIは人間の感情を読み取ることが難しく、対人業務に向いていないことがわかりますね。

AIのみに一連の業務を任せてしまうと学習していないの症例に対応できず、医療ミスを引き起こしてしまうおそれや、医療ミスを引き起こした時、責任を負うのは誰になるのか問題もあります。

調剤業務に薬剤師が不要になり、全てをAIに任せ、薬学知識が無い店員(AIによって店員もいなくなる?)から「よくわかんないけど、AIがそういってるからこの薬は大丈夫です。」なんて答える相手から薬を貰いたいでしょうか?

 

薬剤師は高いコミュニケーション能力が求められている

現代の薬剤師は、昔と違い高いコミュニケーション能力が求められています。

患者さんとの服薬指導中の話の内容から、処方箋に書かれた薬に疑問を持ち医師に疑義照会を行います。

その結果、薬が変更された事例は調剤で働いている薬剤師なら何度も経験していることでしょう。

そして、来局する患者さんはただ薬の説明を求めている人だけではありません。

特に高齢者の方の中には、人とのつながりを求めてくる人もいます。

このような患者さんは、コミュニケーションを通して信頼を築けなければほかの薬局に行ってしまいます。

そのような事が起きれば、雇われている薬剤師が大半なので、会社からも評価はされないでしょう。

このように、患者さんの感情を読み取り人間である薬剤師が対応するので完全にAIに取って代わるのは難しいと考えています。




 

AIを積極的に取り入れることで業務の効率化を図る

薬を調合をするには常に薬を在庫しておかなければいけないので、調剤業務はサービス業でもある面から欠品は好ましくありませんね。

当然、薬が払い出されれば発注をしなければなりません。

わたしは、薬の発注業務は薬剤師必ずしもがやらなければいけない業務ではないと考えています。

なぜなら、薬の受注業務をAIに任せれば、人間よりも常に最適な在庫業況を保てるからですね。

薬剤師は空いた時間を他の業務に使えます。

高齢者の増加に伴い一包化や粉砕などの複雑な業務がどんどん増えることが予想されます。

AIを導入することによりピッキング作業、一包化、粉砕などの業務を自動化すれば調剤過誤の発生を限りなく抑えることが出来ます。

本来薬剤師が行うべき役割というのは、発注業務を行ったり、一包化をすることでありません。

薬学の知識を患者さんの治療のために活用することです。

AI導入により空いた時間を、薬剤師の薬学知識を活用するべきである調剤監査や疑義照会に使うことが出来ます。

 

薬剤師は安心?AIで消える職業

オクスフォード大の研究レポートでは、AIの普及で消える職業を具体的に示しています。

どんな職業が挙げられているのか、気になりますよね。

具体的に見てみましょう。

<10年後消える職業TOP10>

順位 消える確率 職業
1 99% テレマーケター(電話を使った販売活動)
2 99% 不動産の権原検査員、権原抄録者、権原調査員 
3 99% 手縫いの裁縫師
4 99% 数理技術者
5 99% 保険事務員
6 99% 時計修理工
7 99% 貨物運送業者
8 99% 税務申告書類作成者
9 99% 写真処理技術者
10 99% 口座開設担当者

(オックスフォード大学マシン・ラーニング准教授 “雇用の未来-コンピューター化によって仕事は失われるのか”より抜粋)

 

因みに、『薬剤師』はAIで無くなる職業で649位となっており、消えるリスクは1%でした。

 

よかった・・・。

 

AI時代に求められる薬剤師像

先ほどの説明の通り、人間である薬剤師には対人業務で差別化をすることが出来ます。

これからの日本の高齢化に伴い、対人スキルが求められる在宅訪問はこれからどんどん増えていきます。

在宅訪問は薬剤管理だけでなく、服薬の相談や体調や副作用のチェック、残薬などを確認しなければいけませんね。

さらに、かかりつけ薬剤師として健康や介護に関することなどに豊富な知識と経験を持ち、患者さんや生活者のニーズに沿った相談に応じることができる薬剤師になることが求められています。

これらの業務はAIでは無理です。

よって在宅訪問、かかりつけ薬剤師として継続的にコミュニケーション能力を伸ばしていく必要があると考えます。

今後AIが普及するであろう未来・将来に向け、薬剤師として働き続ける必要な考え方をまとめた記事はこちら。

まとめ

いかかでしたでしょうか?

薬剤師はAIとうまく共存すれば、患者さんに最高の医療の提供ができます。

調剤や雑務はAIに任せて、調剤監査や疑義照会など患者さんに対して薬学の専門知識を活用できます。

これが本来の薬剤師の役割ですよね!

人間である薬剤師しか出来ないことは、在宅訪問やかかりつけ薬剤師などのコミュニケーション能力を必要とされる業務。

これらの能力を伸ばすことが今後求められる薬剤師像だと考えます。

 

P.S.

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少しでも共感して頂けたら嬉しいです。

最後までお付き合いしていただきありがとうございました!

 

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